- 内田義彦 著
- 四六変上製 272頁
ISBN-13: 9784894341906
刊行日: 2000/7
「学問」の意味を「生きる」ことと切り離さず問いつづけた内田義彦作品集の決定版!芸術と学問をつなぐ
詩や演劇、音楽にも造詣の深かった経済学者、内田義彦の独特の「語り」を存分に盛り込んだ対談集。芸術を決して学問と切り離さず、学問と芸術の総合される場を創出した希有の思想家の生きた言葉を贈る。劇作家・木下順二、詩人・谷川俊太郎、俳優・宇野重吉、哲学者・森有正、医学者・川喜田愛郎氏との対談を収録。
目次
〈プロローグ〉 一語・一語の巨塔
第1部 ことば
にほん語が言葉になるとき
―― 小学教科書試案 『にほんご』 をめぐって (対談・谷川俊太郎)
ことば・経験・概念 (対談・森 有正)
〈幕間〉 ラプソディ イン ブラック アンド ホワイト
第2部 音
調律の思想 (対談・村上輝久)
〈幕間〉『子午線の祀り』、もう一度
第3部 身 体
演劇の思想 (対談・宇野重吉))
死と向きあうとき
―― 人間・病・医療・化学 ―― (対談・川喜田愛郎、司会・唄 孝一)
〈幕間〉 対談のすすめ
結 一人ひとりの人間が生きる (対談・木下順二)
編集後記 / 初出一覧 / 対談者紹介
関連情報
● 本セレクションについて ●
● 全巻構成 ● 1 生きること 学ぶこと
2 ことばと音、そして身体(対談集)
3 ことばと社会科学
4 「日本」を考える
私は日本語の分脈で社会科学的な思考を推し進めうるようになることが、社会科学の成立に必要であると同時に、日本語の成立にとっても絶対に必要だと思う。つまり、社会科学の言葉が日本語にならないがぎり、言い換えれば日本語が社会科学の用語と論理を自国語に取り入れ、そういうものとして日常語とのつらなりを持たせることができないかぎり、日本語は日本語になりえないのではないかと思う。われわれが日本語で考え、日本語で語り、日本語として聞くべきことは、ほとんどすべて、同時に社会科学的現象でもあるからである。(「考えるということの姿勢」セレクション第1巻より)
〈推薦〉 木下順二(劇作家) 中村桂子(生命誌) 石田雄(政治学) 杉原四郎(経済学)
● 全巻構成 ●