- 内田義彦 著
- 四六変上製 256頁
ISBN-13: 9784894341999
刊行日: 2000/10
「学問」の意味を「生きる」ことと切り離さず問いつづけた内田義彦作品集の決定版!「学問を現実の中で」
西洋からの「輸入学問」ではなく、また学者の世界のみに限定された専門用語に依存した学問ではなく、日常のやさしい日本語で、この日本において社会科学という学問を考えるにはどうすればよいのか?「考えてきたこと、考えること」「社会科学の視座」ほか、経済学者内田義彦の、社会科学全体にわたる幅広い視野を示す論文を収録。
目次
〈プロローグ〉 私の 「古典」
I 社会科学の視座
〈幕間〉 社会科学的思考と哲学
II 考えてきたこと、 考えること
〈幕間〉 思想の夏休み
III 自由への断章
個体と社会科学的思考
方法としての思想史
〈幕間〉 現代に育つ古典
IV 人間、 社会、 そして資本 ―― 『資本論の世界』 をめぐって (聞き手)山田鋭夫
〈エピローグ〉 ことばと社会科学
編集後記 / 初出一覧
関連情報
● 本セレクションについて ●
● 全巻構成 ● 1 生きること 学ぶこと
2 ことばと音、そして身体(対談集)
3 ことばと社会科学
4 「日本」を考える
私は日本語の分脈で社会科学的な思考を推し進めうるようになることが、社会科学の成立に必要であると同時に、日本語の成立にとっても絶対に必要だと思う。つまり、社会科学の言葉が日本語にならないがぎり、言い換えれば日本語が社会科学の用語と論理を自国語に取り入れ、そういうものとして日常語とのつらなりを持たせることができないかぎり、日本語は日本語になりえないのではないかと思う。われわれが日本語で考え、日本語で語り、日本語として聞くべきことは、ほとんどすべて、同時に社会科学的現象でもあるからである。(「考えるということの姿勢」セレクション第1巻より)
〈推薦〉 木下順二(劇作家) 中村桂子(生命誌) 石田雄(政治学) 杉原四郎(経済学)
● 全巻構成 ●