- ロベール・ボワイエ 著
- 山田鋭夫 訳
- 四六上製 208頁
ISBN-13: 9784865783599
刊行日: 2022/9
現代経済学への挑戦!
◎2008年金融危機、2020年パンデミックを経て、主流派マクロ経済学の変容と退化が暴き出された。
◎レギュラシオン理論の立場から、ケインズの伝統から離れ、現実と歴史を見失っている経済学の現状と、専門に入り込み全体を見ない経済学者のあり方を、批判的に明らかにする。
◎経済学者たちの対話の場を!
目次
まえがき
序 説
第1章 概念や方法をはっきりさせるとき
第2章 経済の構造的安定性を保証する
各種メカニズム間の相互作用の多様性
第3章 完成途上の科学という幻想と
多数の競合的パラダイムへの分裂
第4章 マクロ経済学のミクロ経済学的基礎の研究は
いかに危機を深めたか
第5章 形式的整合性は
経験的適合性を保証するものではない
第6章 経済学界の構造化と専門職業化が
研究戦略を形づくる
第7章 再帰的反省への現代的転換は
経済学という学問を救いうるか
第8章 理論は歴史の娘である
――経済学という学問の弱点を暴き出した新型コロナ
結 論
序 説
第1章 概念や方法をはっきりさせるとき
第2章 経済の構造的安定性を保証する
各種メカニズム間の相互作用の多様性
第3章 完成途上の科学という幻想と
多数の競合的パラダイムへの分裂
第4章 マクロ経済学のミクロ経済学的基礎の研究は
いかに危機を深めたか
第5章 形式的整合性は
経験的適合性を保証するものではない
第6章 経済学界の構造化と専門職業化が
研究戦略を形づくる
第7章 再帰的反省への現代的転換は
経済学という学問を救いうるか
第8章 理論は歴史の娘である
――経済学という学問の弱点を暴き出した新型コロナ
結 論
関連情報
20世紀末から21世紀現代にかけての主流派マクロ経済学の変容と退化を、経済学そのものと経済学者集団のあり方との両面から批判的に明らかにし、経済学者たちの対話の場の必要性を訴えることが中心的主題となっている。そのときのキーワードが「再帰的反省」と「理論は歴史の娘である」の語である。
理論は歴史の娘である! 本書に限らずボワイエがしばしば発する言葉である。理論は歴史の娘であって、合理性の娘ではない。一般均衡の娘でもない。ボワイエがこう叫ばざるをえない背景には、新しい古典派経済学があまりに非現実的な仮定をおき、あまりに非現実的な結論を引き出していることへの強烈な批判意識がある。
(訳者解説より)
理論は歴史の娘である! 本書に限らずボワイエがしばしば発する言葉である。理論は歴史の娘であって、合理性の娘ではない。一般均衡の娘でもない。ボワイエがこう叫ばざるをえない背景には、新しい古典派経済学があまりに非現実的な仮定をおき、あまりに非現実的な結論を引き出していることへの強烈な批判意識がある。
(訳者解説より)
著者紹介
●ロベール・ボワイエ(Robert Boyer)
1943年生。パリ理工科大学校(エコール・ポリテクニック)卒業。数理経済計画予測研究所(CEPREMAP)および国立科学研究所(CNRS)教授、ならびに社会科学高等研究院(EHESS)研究部長を経て、現在は米州研究所(パリ)エコノミスト。
著書に『レギュラシオン理論』『入門・レギュラシオン』『第二の大転換』『現代「経済学」批判宣言』『世界恐慌』、〈レギュラシオン・コレクション〉『1 危機――資本主義』『2 転換――社会主義』『3 ラポール・サラリアール』『4 国際レジームの再編』(共編著)、『資本主義vs資本主義』『ニュー・エコノミーの研究』『金融資本主義の崩壊』『ユーロ危機』『作られた不平等』『資本主義の政治経済学』『パンデミックは資本主義をどう変えるか』(以上いずれも藤原書店)『レギュラシオン』(ミネルヴァ書房)などがある。
【訳者】
●山田鋭夫(やまだ・としお)
1942年愛知県生。1969年名古屋大学大学院経済学研究科
博士課程単位取得退学。名古屋大学名誉教授。専攻は理論経済学・現代資本主義論・市民社会論。著書に『経済学批判の近代像』(有斐閣,1985年),『レギュラシオン・アプローチ』(藤原書店,1991年;増補新版1994年),『レギュラシオン理論』(講談社現代新書,1993年),『20世紀資本主義』(有斐閣,1994年),『さまざまな資本主義』(藤原書店,2008年),Contemporary Capitalism and Civil Society (Springer, 2018),『内田義彦の学問』(藤原書店,2020年),『ウェルビーイングの経済』(藤原書店,2022年),Civil Society and Social Science in Yoshihiko Uchida (Springer, 2022)など。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです
1943年生。パリ理工科大学校(エコール・ポリテクニック)卒業。数理経済計画予測研究所(CEPREMAP)および国立科学研究所(CNRS)教授、ならびに社会科学高等研究院(EHESS)研究部長を経て、現在は米州研究所(パリ)エコノミスト。
著書に『レギュラシオン理論』『入門・レギュラシオン』『第二の大転換』『現代「経済学」批判宣言』『世界恐慌』、〈レギュラシオン・コレクション〉『1 危機――資本主義』『2 転換――社会主義』『3 ラポール・サラリアール』『4 国際レジームの再編』(共編著)、『資本主義vs資本主義』『ニュー・エコノミーの研究』『金融資本主義の崩壊』『ユーロ危機』『作られた不平等』『資本主義の政治経済学』『パンデミックは資本主義をどう変えるか』(以上いずれも藤原書店)『レギュラシオン』(ミネルヴァ書房)などがある。
【訳者】
●山田鋭夫(やまだ・としお)
1942年愛知県生。1969年名古屋大学大学院経済学研究科
博士課程単位取得退学。名古屋大学名誉教授。専攻は理論経済学・現代資本主義論・市民社会論。著書に『経済学批判の近代像』(有斐閣,1985年),『レギュラシオン・アプローチ』(藤原書店,1991年;増補新版1994年),『レギュラシオン理論』(講談社現代新書,1993年),『20世紀資本主義』(有斐閣,1994年),『さまざまな資本主義』(藤原書店,2008年),Contemporary Capitalism and Civil Society (Springer, 2018),『内田義彦の学問』(藤原書店,2020年),『ウェルビーイングの経済』(藤原書店,2022年),Civil Society and Social Science in Yoshihiko Uchida (Springer, 2022)など。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです