- 鶴見和子 著
- 解説=宮田登
- 四六上製 544頁 口絵2頁
ISBN-13: 9784894340909
刊行日: 1998/1
軽やかに飛翔する鶴見和子の思想世界!
民俗学を超えた巨人・南方熊楠を初めて本格研究した名著『南方熊楠』を再編成、以後の読解の深化を示す最新論文を収めた著者の思想的到達点。
[月報]上田正昭/多田道太郎/高野悦子/松居竜五
目次
序 「南方曼陀羅」 の世界
地球志向の比較学―― その方法と実践
I 人間と思想
転換期の巨人・南方熊楠
II 生 涯
独創性の根源
漂泊の季節
ヨーロッパとの出会い
紀州田辺の住民として世界へ
III 仕 事
地球志向の比較学の構造
創造の方法としての南方曼陀羅
比較の四つの領域
自治思想の系譜
IV 現代性
南方熊楠の現代性
南方熊楠の予見性
創造性の原点―― 熊野
南方熊楠と柳田国男と地域の問題―― 地域に立脚した国際性
創造性について―― 柳田国男・南方熊楠・今西錦司
世紀の変わり目の思想家・南方熊楠―― 曼荼羅からカオスへ
〈付〉 対談・座談会
対談 南方熊楠に面白さ(安野光雅×鶴見和子)
対談 トータルな学問を求めて(山田宗睦×鶴見和子)
―― 南方熊楠と牧野富太郎 ――
座談会 創造的人間・南方熊楠の 「不思議」
河合隼雄・杉本秀太郎・山折哲雄・山田慶兒・鶴見和子
南方熊楠関連図版
初出一覧
あとがき
解説 南方熊楠を呪縛から解いた鶴見さん
初出一覧
あとがき
解説 南方熊楠を呪縛から解いた鶴見さん
鶴見和子
宮田 登
関連情報
南方熊楠、 柳田国男などの巨大な思想家を社会科学の視点から縦横に読み解き、 日本の伝統に深く根ざしつつ地球全体を視野に収めた思想を開花させた鶴見和子の世界を、 〈曼荼羅〉 として再編成。 人間と自然、 日本と世界、 生者と死者、 女と男などの臨界点を見据えながら、 思想的領野を拡げつづける著者の全貌に初めて肉薄、 「著作集」 の概念を超えた画期的な著作集成!
● 全巻構成 ●
1 .
基の巻 ─ 鶴見和子の仕事・入門
〈解説・武者小路公秀〉
The Works of Tsurumi Kazuko: A Guidance
〈解説・澤地久枝〉
Life History of the Japanese: in Japan and Abroad
3 .
知の巻 ─ 社会変動と個人
〈解説・見田宗介〉
Social Change and the Individual
4 .
土の巻 ─ 柳田国男論
〈解説・赤坂憲雄〉
Essays on Yanagita Kunio
5 .
水の巻─南方熊楠のコスモロジー
〈解説・宮田 登〉
Essays on Minakata Kumagusu
〈解説・中村桂子〉
Minamata: An Approach to Animism and Ecology
7 .
華の巻─わが生き相 (すがた)
〈解説・岡部伊都子〉
Autobiographical Sketches
〈解説・佐佐木幸綱〉
Collected Poems
〈解説・川勝平太〉
A Theory of Endogenous Development: Toward a Paradigm Change for the Future
〔附〕 年譜・著作総目録・総索引
〔附〕 年譜・著作総目録・総索引